BGMのテンポ その3
こんにちは。音環境コンサルタントの齋藤寛です。
「20秒たったら手を挙げてくださーい!」
(別に手じゃなくてもいんですが)
これ、テンポの実験の時にやったのですが結構あたってました。
だいたいでいいですよ。15秒とか25秒じゃなければ。
でも、音楽と一緒になった途端に崩れます。
音楽に自分のテンポがかなり影響されるんですね。
実験では差がつくように、遅いテンポでは=35くらい、速いテンポでは=185くらいで実験しました。
速いテンポの音楽を聴いた時は概ね20秒(もしくは少し早い)で「はいっ」と手を挙げる人が多かったです。
しかし、遅いテンポではそうはいきませんでした。
遅いテンポの音楽を聴きながらでは、25秒、遅い人では30秒くらいで「はいっ」(あくまで、はいっ)と手を挙げた人が多かったのです。
まとめますと、
同じ20秒を過ごしたを思わせるには遅いテンポの音楽はより時間がかかるということです。
速いテンポの音楽は多くの情報を詰め込むので時間が短くて済みます。
遅いテンポの音楽は情報を詰め込むのが遅いため、その分時間もかかります。
と、こんな風に考えることができるでしょう。
ただし、「どちらが満足しましたか?満喫しましたか?」という質問には……。
音楽心理学の世界はそんなに簡単じゃありませんでした。
それでは、また。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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