生誕200年はショパンと誰?
今年はショパンイヤーですね。
生誕200年と5年に一度のショパンコンクールが同時に訪れるメモリアルイヤー。
9月30日がオープニングコンサートのようです。
10月3日から予選が始まり、10月20日に優勝が決定します。
コンクールという名前が付いていますが、もはやこれは世界中の名ピアニストのコンサートをいっぺんに見られるというとても贅沢な音楽祭です。
ここに出場しているピアニストは世界各国の予選を突破してきた超優秀な人ばかり。
想像を絶する練習量をこなし、音楽人生をかけて望む姿には誰もが感動することでしょう。
私も今からドキドキしています。
ショパンコンクールのオフィシャルサイトはこちら。
ということで、世間は生誕200年といえばショパンということになっていますが、
同じ1810年に生まれた音楽家がもう一人います。
それは、ロベルト・シューマン。
シューマンも生誕200年なのですね。
ショパンの影に隠れて少し損な気がしますが、シューマンにも精神性を極限まで表現した名曲がたくさんあります。
今日はその中でもソナタを紹介します。
シューマンのピアノソナタといえば、2番が有名。
ずっとピアノを弾いている方なら一度は楽譜を目にしたことがあるでしょう。
のだめカンタービレでも出てきましたので聴いたことがある人も多いかもしれません。
確か、コンクールで弾いていたのかな。
しかし、今日はあえてピアノソナタ1番を紹介することにします。
この曲はシューマンが求める過剰なロマンティシズムとソナタ形式がある意味反発を起こしているとも取れる、複雑な曲でもあります。
発表当初は、「複雑すぎて演奏できない」と言われたとか。
シューマンにとっては、ソナタ形式で溢れるロマンティシズムを表現することは限界だったのかもしれません。
冒頭のリズム、それから3:25くらいからの何とも言えない旋律はどんどん深みにはまっていってしまいます。
今年はシューマンの生誕200年。
ぜひ、秋の夜長にシューマンを加えてみてはいかがですか。
Schumann Piano Sonata No. 1 in F sharp Minor Op. 11
シューマンピアノソナタ1番 嬰ヘ短調 作品11
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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