同質の原理 ~音楽療法~
こんにちは。音環境コンサルタントの齋藤寛です。
「類似性の法則」は理解していただけましたか。
ぜひ、使ってみてください。
今日は、少し似ている言葉で「同質の原理」の話です。
これは、アルト・シューラーという人が提唱した言葉で、主に音楽療法の現場で使われるテクニックです。
気持ちが落ち込んでいる時は、落ち着いた音楽を、興奮している時は、興奮した音楽を聴くほうが良いというのです。
音楽に自分の気持ちを代弁してもらうといった感じですね。
例えば、恋人に振られたときに「悩んでないでパーッといこうよ!」と言われて無理に気持ちを盛り上げようとしても、なかなかうまくいくものではありません。
街で幸せそうな恋人を見るたびに「どうして私だけこんなんだろう」と落ち込んでしまうことでしょう。
無理に気持ちを持ち上げるのではなくて一度そのときの気持ちと向き合っていくことが大切です。
音楽を聴くときにも、自分の気持ちを代弁してくれるような音楽に触れて、「共感してもらう」とより音楽の力を味わえるはずです。
そして、徐々に自分の気持ちに区切りがついて、前向きになれそうかなという気持ちになってきたら、気分を盛り上げてくれるような音楽を聴いていくとよいでしょう。
落ち込んで悲しみに暮れている人に無理やり、
「元気だせよ!」
というのではなく、一度一緒に落ち込んで共感して、徐々に元気にしていくということですね。
でも、ロッキーの音楽って無条件に興奮するのは私だけでしょうか……。
同質の原理をはじめ、音楽の持つ心理的なパワーをもっと知りたい人は「心を動かす音の心理学」も合わせてお読みください。
こちらの記事にも同様のことを書かせて頂きました。
「なぜ、悲しいときには悲しい音楽を聴くことで癒やされるのか」
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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