音楽から生まれる感情は自分にある
フェルモンド齋藤です。
ショパンコンクールも3次予選まできました。
毎日、夜更かししながら見ています。
それにしても、あれだけの曲数を弾きこなすのは本当にすごいなと思います。
できれば、頭の中を覗いてみたい。
私の好きな曲に、プレリュードOp.28-24があります。
プレリュードの最後を締めくくるにふさわしい激しい曲です。別名「storm」とも。
コンクールを見ていると、映像と一緒に聴くことになります。
音楽心理学の実験で、体の動きや表情によって音楽の伝わり方が違うことがわかっています。
実験ならいいのですが、演奏中に体を必要に動かしたり、表情が豊かすぎるのは
個人的にはあまり……。
というのも、音楽は聴く人によって感じ方が違うもの。
音楽から生まれる感情というのは、聴く人の心にあると考えているからです。
それを、「これはこういう曲だ」という表現になってしまうと、押しつけがましく感じてしまう。
だから、ショパンのような表情豊かな音楽こそ、その感情を聴き手に委ねてほしいなと思います。
さて、プレリュードのOp.28-24ですが何人かコンクールで弾いていました。
みなさん、本当にすばらしい演奏で、「なんでこの人受からなかったのかな」と思った人もいました。
Op.28-24は曲調からついつい大げさな表現になりがちなのですが、このブレハッチの演奏は
淡々としていてかっこいい。それでいて、激しい音の流れはどんどん伝わって熱くなります。
しかも、ナイキのTシャツで弾いている貴重な映像です。
ブレハッチは前回のショパンコンクールの覇者です。たたずまいも美しいですね。
こんな演奏をしてみたいものです。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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