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未完で終わった「フーガの技法」の秘密



バッハの音楽は建築家が設計するかのように、数学的であり視覚的にも美しい音楽です。
フーガと呼ばれる多声音楽の頂点である「フーガの技法」はバッハの音楽の中でも、
最高の完成度を誇り、多声音楽の頂点に君臨しています。

全19曲から構成されている長大な曲です。

そして、バッハはこのフーガの技法の最終曲を書いているときに死んだとされています。
最後の未完のフーガ「3つの主題による4声のフーガ(コントラプンクトゥス XIV」は239小節目まで進んだところで、終わっています。

その直前のテーマは「シ♭―ラ―ド―シ」。
つまりドイツ音名になおすと「B―A―C―H」。

そうです、バッハの文字を取ったテーマです。
そのテーマから始まるフーガを最後まで完成することなく、バッハはこの世をさりました。

息子のC.P.E.バッハは、
「作曲者はバッハの名に基づく対位主題をこのフーガに挿入したところで、死に至った」と
楽譜に書き残しています。

もしかすると、バッハは自分の死を感じ取り、最後に自らの名を残すためにこのフーガを
書いたのかもしれません。

グールドはこの未完の楽譜に忠実に演奏しています。
最後がプツッと切れているところが、例えようのない余韻と未来を暗示しているようです。

*今日のヒトコト*
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